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こうして、地上は完全に東京都民に侵略された。地下に取り残された人類も資源不足、食糧不足に悩まされ、1年持たずして絶滅した。
なにもなくなった地上を支配した都民達は、今度は同族で争いを始めた。
勝った者が負けた者の血肉を食らい、命をなんとか繋ぎ止めるようになった。
そうして最後に残った都民はこう言った。
「何も残らない、何も残っていない。けれど、なんて平和な世界だろうか」
彼は世界のどこかでひっそりと生き続け、最期は安らかに眠りについた。
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