そして世界は

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 しかし、北アメリカ大陸でさえ、都民の魔の手が迫っていた。幸い、都民はまだ大陸西部の資源を貪っている途中であった。  全人類は大陸東部の平地に、巨大な穴を掘ることを決意。穴を掘り、地下で暮らすことに甘んじたのだ。長い年月を地下住居の開拓に費やした。  1年経ったころ、とうとう海を渡った、或いは山脈を越えた都民達が北アメリカ大陸東部に姿を現した。既に平均身長は8メートルに及んでいた。  人類は地下住居に逃げ込んだ。しかし、全人類が入居できるだけの建設に間に合わず、現在まで残った人口の3分の2を地上に残さなくてはならない。ここへきて都民以外の人類同士の争いが勃発した。  国籍も人種も性別も年齢も一切無関係、自分たちが生き延びるために恥も外観も道徳も道理も捨てる、真の意味での第三次世界大戦。愚かしくも人類は自らの手で多くの命を殺していったのだ。
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