アリウム・ギガンチューム

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何度説明をしても、テンプレートのようなことばかり言われる。 けれどそんなはずはないのだ。 前回は名前を告げれば、しばらくして案内をしてもらえたのだから。 「もう一度、直接本人に話を通してもらえませんか?」 今日、何度目の言葉かも忘れたけれど。 泣きそうになりながら言ったら、後ろから腕を掴まれた。 「ちょっとこっちに来てください」 それは待ち望んだ相手とは違う、秘書の黒木さんで。
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