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「お2人そろって、薄汚いドブネズミの変装かと思いましたよ」
レンの目を囲う漆黒のアイラインは毒気と狂気を塗り込め
純粋だった彼の素顔をすっかり隠してしまったようだった。
「レンッ――!」
ほろ酔いも一気に醒め
僕は阿呆みたいな衣装を引きずりながらも
「やめないか――悪い冗談だ」
まるで真人間のように
居候の少年を叱り飛ばす。
「あんたなぁ――!」
虚勢を張ることで
過去の罪から身を隠すつもりか。
「し、失礼にもほどがあるぞ!」
雅彦が声を荒げて立ち上がった。
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