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「何、言ってるんだよ……」
レンは明らかに動揺し
「まさか、また人の部屋を覗き見たのか――!」
今までにないほど酷くうろたえた。
昨夜の会話はやはり
僕の聞き間違いではない――。
「いいや。僕は雅彦の無事を伝えようと、ドアの前に立ってただけさ」
「盗み聞きなんてっ……」
レンは拳を握りしめ舌打ちする。
しかしその瞳は細かく揺れ動き――。
いったいどうしたものかと、彼は考えあぐねていた。
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