第1章

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悲し気な声と頭を撫でる優しい温もり。 「違う。本当は消えるのは自分だけで良い」 そう返すと顔を覗き込まれる。 「そんな事を言わないでくれ。あんたが消えたら俺は悲しい」 あー、それは見張ってた人間に死なれたら困るもんね? 「戦わなくて良いから、生きて、俺の側に居てくれ」 え? 名前も知らないのに、何を言ってるの? 更に何か言おうとする男性だったが、私の瞼は重く閉じていく。 意識が遠退いていき、彼の声も聞こえなくなった。 完
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