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悲し気な声と頭を撫でる優しい温もり。
「違う。本当は消えるのは自分だけで良い」
そう返すと顔を覗き込まれる。
「そんな事を言わないでくれ。あんたが消えたら俺は悲しい」
あー、それは見張ってた人間に死なれたら困るもんね?
「戦わなくて良いから、生きて、俺の側に居てくれ」
え?
名前も知らないのに、何を言ってるの?
更に何か言おうとする男性だったが、私の瞼は重く閉じていく。
意識が遠退いていき、彼の声も聞こえなくなった。
完
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