第1章

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明かりの無い部屋の中、私はドーム状の透明な天井を見上げて、星空を見ている。 何の音もしない、静かな一時。 この時だけが私だけの時間。 すると視界の端の、遠くの方の空でピカッと光った後、その辺りがほんの少し赤っぽく明るくなる。 今日もまた何処かで何処かの国が何処かの国と戦っているのだろうか。 何時から戦場が地上から宇宙に移動したのか。 気象現象の悪化で地上で暮らせる場所が減少し、同盟を組んで領土を争っていたのだが、とうとう地上に住めなくなってしまった。
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