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「ちっ、まだ上がらんのか。こっちは何体喰わせたと思ってんだよ。腹立つな、ちくしょう!!」
男は苛立ちの全てを空き缶にぶつけるか如く何度も何度も踏みつけると、またアプリゲームをいじりながら歩き始めた。
この田舎の田んぼ道を一歩逸れると、太陽の光で輝いているダイヤモンドみたいな巨大デパートなどの様々なショッピングモール、アミューズメントパーク、住宅街、この町を知ってる人なら誰でも思うだろう。
「本当、ここも変わったなー」
男はそう呟くと携帯で時間を確認して、コツコツと靴音を立てながら駆け足で歩いていた。
そんなときに男の横を少女が通りすぎ、男の肩に当たった。
「すまねぇー、大丈夫か?」
男は少女に詫びを入れると、再びそそくさと歩き出そうとした。
でも、その足はすぐに止まり、こう尋ねた。
「お前、まさか……」
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