師匠、私未成年なのに遊郭に行ってもよろしいのでしょうか?

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しばらく、可愛い組長と斎藤さんのやり取りを見ていると、不意に斎藤さんの動きが止まりました。 「総司、これが欲しければ天宮に下さいと言え」 「…なんでさ」 「これは天宮は作った団子だからだ。作った者の許可がいるのは当然だろう」 組長がチラッと私の方を見ます。でも、私を見るだけで何も言いません。 「…あの、良かったらどうぞ食べてください」 斎藤さん達が食べていたとはいえ、もともと組長の為に作ったお団子ですから、組長にも食べる権利はある。 だから別に許可を貰わなくていい。 ですが、斎藤さんは組長に団子を渡しません。 「ほら、僕にくれるって。だから早く頂戴よ」 「ダメだ」 「…だったらいらない」 組長が苦々しく顔を歪めながら、私たちの元から居なくなりました。 「…天宮、すまなかった」 「…いえ」 斎藤さんが私に申し訳なさそうに頭を下げます。 おそらく斎藤さんは、私と組長との関係をなんとかしようとして、さっきの事をしたんだと思います。 結果は失敗に終わりましたが、だからと言って斎藤さんを攻めようとは微塵も思っていません。 でも、それよりも私は皆さんに聞きたい事がある。 「皆さん、私が作ったみたらし団子は美味しかったですか?」 「ああ、美味かった」 「美味かったですぜ」 「今まで食った団子の中で一番美味かった」 「すごく美味かった。また作って欲しいよ」 「…ありがとうございます。とても嬉しいです」 皆さんが美味しかったと言ってくれる。作った目的こそは違うけど、これだけでも私は、とても幸せな気持ちになりました。
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