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えっ!?うそっ!どうして僕の部屋にみたらし団子があるの!
僕はすぐにそのみたらし団子に近づいた。
どこか見覚えのあるみたらし団子。僕はその三本の内の一本を手に取ってみた。
…やっぱり、あの子が作ったみたらし団子とよく似てる。
でも、あの子が作ったみたらし団子は一君が持っていたので最後の筈だ。
どうして僕の部屋にあるの?
「…まさか」
僕の為にまた作ってくれたってこと…?
自惚れた考えだと思うけど、それしか考えられなかった。
するとさっきまでモヤモヤしていた心が軽くなって、奥から温かなものが溢れてくる。
「いただきます…」
みたらし団子を口に近づける。そして、最初の一口を口に入れた途端、体全体に衝撃の様なものが走った。
何これ…。この味、すごく僕好みの味だ。
今までいろんな甘味屋の団子を食べたけど、このみたらし団子程、僕の味覚に合ったものは無かった。
いつも店によって甘さとかが足りなくて、完全に満足したことは無い。
もったいないとは思いつつも、僕はすぐに全部のみたらし団子を平らげた。
「…美味しかったな」
どうして、あの子は僕の好みの味を知ってるんだろう?
単なる偶然?
でも、偶然でここまで僕好みに仕上げられるのかな。
色々な疑問はある。…けど、これだけは言える。
「また、食べたい…」
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