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「みたらし団子、とても美味しかった!」
「…はい?」
「だから、君が作ったみたらし団子とても美味しかったよ!」
「ありがとうございます…」
突然大声を出されたものですから、何を言われるのかと思いました。
でも、お礼だったんですね。
「それと、今までゴメン…。試合の時にいきなり木刀で殴り掛かったり、後酷い事を言って‥‥」
組長がシュンと落ち込みながら私に謝ってくれました。
いつも冷たい目をしていた組長と、同一人物か疑いたくなる程、弱々しい表情に驚きを隠せません。
「やっぱり怒ってる‥よね?」
いつまでも黙ってる私に、組長が顔を下から覗き込んで来ます。
私は組長に向かって最大の笑顔をしました。
「怒っていませんよ。だからもういいです」
「本当にゴメン」
「もう謝らないでください」
組長が少しだけ安心した様な表情をしました。
「それでね…君にお願いがあるんだ」
「何ですか?」
「また、僕にみたらし団子を作って欲しい…」
「分かりました。良いですよ」
「良かった!ありがとう!」
初めて見た組長の笑顔は凄く輝いていて、眩しかったです。
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