師匠、私未成年なのに遊郭に行ってもよろしいのでしょうか?

49/50

4486人が本棚に入れています
本棚に追加
/770ページ
「じゃ、またな」 「待て待て、龍馬、稔麿。俺の紹介がまだ終わってねぇよ。それが終わるまで待ってくれ」 次に現れたのはさっきまでニヤニヤしていたヅラさんです。 「貴方の名前分かっています。なかなか個性的な名前をしているヅラさんですよね。私の名っ「いやいやいや、ちょっと待ってくれ!」…何か?」 私の言葉を遮るヅラさん。何がいけないのでしょうか? 「お嬢さん、そのヅラって呼び方は良くないな」 「なぜですか?たとえ変な名前だとしても、御両親から頂いた名前ですよ。大切にしなっ「ヅラなんて名前を付ける親はすぐに絶交してやるよ!」…なんと親不孝な人ですか」 「ちょっと待って!何で俺が悪いみたいな感じになってるの!?龍馬、稔麿、何とか言って…」 ヅラさんがお仲間に助け舟を求めますが、その二人は笑いを堪えています。 助け舟としての役割は出来ませんね。たちまち海に転覆します。 すると、ヅラさんがゴホンと一つ咳払いをしました。 「俺にはちゃんと桂小五郎って名前があるんだ」 「ヅラさんでは無いのですか?」 「だから違うって。ヅラってつけたのは龍馬だ」 「いい名前だろ?言い易くて」 「龍馬に賛成」 「龍馬君、稔麿君、ちょっと黙ってようか」 ヅラさん、ごめんなさい。私も龍馬さんに賛成です。
/770ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4486人が本棚に入れています
本棚に追加