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屯所に戻るとすぐに私は荷物を部屋に置いて、勝手場に行きました。
そしてさっき町で買った材料を置きます。
今から作るのはお団子。私はよく師匠にお団子を作ってあげていた。
師匠は甘い物が好きだったから、甘い物を作ってあげれば組長も喜ぶはずだ。
さっそくお団子を作り始める。師匠の好みは分かってるから同じように作ればいいかな。
出来た生地を丸めて、お湯の中に入れる。そして水に浸けて、串に差す。
後はみたらしのタレを作って、完成。
「‥‥作り過ぎた」
勝手場の机には大量のみたらし団子が乗っている。土方さんや斎藤さん達にもあげる事にします。
小皿にみたらし団子を二本乗せて、お盆の上に乗せます。そしてお茶が入った湯呑も乗せて土方さんの部屋へ行きました。
「土方さん、失礼します」
「天宮、もう帰って来たのか?」
「はい。すごく楽しかったです。それで、その…これ、お礼と言っては何ですが、作ってみました」
土方さんの文机にお茶とみたらし団子を乗せます。
「おまえが作ったのか?」
「はい」
「そうか。丁度、休憩しようと思ってたんだ。ありがたく貰うよ」
そう言って土方さんはみたらし団子を口に運びました。
「…甘いな」
「ええ、だからお茶は濃く淹れてあります。お茶と一緒に食べてください」
「分かった」
私は土方さんの部屋を出ると、もう一度勝手場に行きました。
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