三人目

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ただただ とにかく 回数を重ねることで この行為の価値を 落ちる所まで 落としたかっただけだ。 男と女が繋がることに 意味も価値もない。 そこには愛も感動も 何もかも必要ない。 大したものではないのだと 大切にするようなものではないのだと。 足を開きながら 他人の汗ばむ背に 爪を立てながら 下から揺さぶられながら 私は飽きるほど 自分に言い聞かせていた。
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