183人が本棚に入れています
本棚に追加
/100ページ
ケーキの入った箱を手に下げたまま、私は“Cafe Ruiel”の店内へと入った。
「いらっしゃいませ。
煙草はお吸いになりますか?」
声を掛けてきた男性店員に向かい頭を振り、私は“ChocoChoco”でもらったチラシを彼に見せた。
ちょうど小腹が空いていたから、サービス品の水出しコーヒーのお供に軽食を取ろうと思ってここに立ち寄る事にした私。
窓際の禁煙席に案内され、私はケーキの箱を向かいの椅子の上に置き腰を下ろした。
「失礼します。
こちら、お冷でございます。
本日、チラシの特典により水出しコーヒーをサービスさせて頂きますね。」
お冷を運んできた女性店員。
私は彼女の顔に見覚えがあった。
最初のコメントを投稿しよう!