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ジャンプブーツのせいか、ソラの方が幾分足が遅い。
先制を取る気か、ヴィードが腰のサンダーボルトに手をかける。
「ソラ!」
洋子ちゃんの指示で、ソラが地を蹴り宙へと舞い上がった。
「うわ、マジで高い!」
フィールドの天井ギリギリまで飛ぶソラの体。
その高い位置からプラズマライフルを構えると、すぐさま引き金を引く。
先制攻撃はソラからだった。
「えぇ!? その体勢から撃てるの!?」
風見さんが驚くのも無理はない。
ヴィードの事を飛び越え気味に、ほぼ逆さまに近い体勢で撃っているのに、物凄く正確な射撃。
着地点に向かいたいのだが回避するだけで精一杯らしく、近寄れないヴィード。
どうやら背負った重い大剣が、動きを阻害している様だ。
そしてソラも直接狙うだけでは無く、ヴィードの進路を塞ぐように撃ったりと、着地点に近付けない様上手く誘導する。
その間にソラが姿勢を整え、綺麗に地面へと着地した。
「凄いな、洋子ちゃん……」
着地は難しいとの話だったが、全然そんな風には見えなかった。
「もっと早くから着地の準備をしないと、普通は失敗する。あんなギリギリで間に合うのは、私の知り合いだと洋子位」
どこか誇らしげな顔で友達を自慢する勝美ちゃん。
無表情ドヤが可愛い。
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