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「お前の武器だ。受け取れ」
未だに眺めている青人に、マリアナは手を差し出して催促する。
「お、おう......?」
青人は戸惑いつつも、それを手に取る。
青人が手に取ると光は消え去り、代わりに一つの棍があった。
美しい空色をした棍で、青人の身の丈を軽く上回る長さだ。
他の棍と違うところといえば、棍の先端に翼の形の金属がついていることだろう。
「......やっぱ棍ですね。つまらないです」
「おい......!」
「冗談です」
「下らないことをやっているな、二人とも......マリアナ、武器情報は?」
コントをする二人に俺は呆れながら注意をし、マリアナに顔を向ける。
「もう確保してある」
「おー、早いね」
「抜かりはない」と言わんばかりのマリアナに、恵美は感嘆の声を洩らす。
「どんな性能なのかな?」
深は興味あり気にマリアナを見る。
もちろん、俺と皆もだ。
「まず、この武器の名は『天駆ける
翼』」
「おー!かっけぇー名前ー!」
「ププー。子供ですなー。青人先輩」
「でも、真命も最初はこんなんだったよね」
「ちょ、恵美!余計なことは言わないで!」
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