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お母さんは笑顔で、真命たちをリビングへと招き入れる。
そして、すぐさまお茶の準備のためにキッチンへと戻っていく。
忙しそうだね......家政婦とか雇えば良いのに......○タさんとか......
「へー、ここが鳴上の家かー」
青人先輩はまるで、探検でワクワクしてる様な表情を浮かべる。
別に私の家のタンスとか引き出しを調べても、やくそうとかは出ませんよ?
「......広いですね......」
華菜もソワソワと辺りを見回していた。
やっぱり落ち着かないかな?
ちなみに、真命と深先輩は私の家に一回来ているから、別段ソワソワと様子はない。
「ん?これは......写真か?」
「青人先輩。子供じゃないんですから、人様の家を漁っちゃ駄目ですよ......」
「悪い......んで、この写真に写ってんの誰だ、鳴上?」
「ふむ、それは俺も前々から気になっていた」
青人先輩は手に持った写真を私に見せる。
ジークも興味あり気に私を見る。
この写真は......
「恵美......」
写真のことを知ってる真命は、私を見て心配そうな表情を浮かべる。
......大丈夫だよ、真命。ジークたちになら話しても大丈夫だと思うから。
「その人はね、亡くなった私のお父さんだよ」
私はつとめて陽気に言った。
それを聞いたマリアナは「やはりな」と頷く。
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