7. 襲い来る脅威

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「え、恵美......そこで俺に抱きつくな......」 思いっきりジークを抱く私に、ジークは照れと戸惑いを混ぜて明後日を向く。 その後観念した様で、一つ溜め息をつく。 「それに今は誰かのために動いてる。それだけで私はとても嬉しいんだ」 「恵美って、やっぱり強いね」 「そうだな。俺なんかより断然だな」 「いや、青人先輩より強いのは当然です」 「おいこらどういう意味だ......!」 「アハハ!」 懲りずに茶化す真命に、それに怒る青人先輩。それを見て、私はホントの笑顔を浮かべる。 そんな湿っぽい会話をしていた中、空気を壊すかのようにお母さんがリビングに戻ってくる。 ある意味良かった......それにしても、終わったのかな? 「ねえ、恵美。ポストに手紙が届いていたわよ」 「......?何だ......?」 ジークは首を傾げて、お母さんの手にある手紙を見る。 私はお母さんから、誰からだろうと思いつつも謎の手紙を受け取る。 「誰からなの、恵美?」 「うーん......これ、差出人の名前が書いてないよ?」 興味あり気に手紙を一瞥して、私に問う真命。 私は手紙を裏表ひっくり返しながらそう答える。 何で無名......?宛先には私の名前があるし......はっ!まさかラブレター!? 「ではないと思うよ?」 「ちょっ!?心読まないで下さい!?」 はー......びっくりしたー......まさかの深先輩の読心術...... まあ、差出人の名前は中に書いてあるだろうね。 「何て書いてある?」 「今見てみるね」 マリアナの催促に私は頷いて、謎の手紙の封を切る。 手紙を開き、内容を読み上げることにする。 ちなみに、ラブレターじゃなさそうだった。 やっぱり、そう簡単にラブでプラスな展開にならないか...... 「えー何々......鳴上恵美さん、『ドラゴンハート』の諸君、ごぎげんよう」
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