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翌日。
電車に乗り途中の大きな駅で降りる。
待ち合わせにと指定されたのは、私のお気に入りの場所になったいつかの駅前だった。
緊張で喉が渇く。足なんて今にも震えそうで感覚が無い。
とにかく落ち着こうとアンティーク調のベンチに座る。
彼の友達が見ているかもしれないと、周りをキョロキョロと見渡す。
あの辺隠れられそう!
あそこからなら良く見えるんじゃ…
あ、あの建物の影からも!
探偵気取りで目を凝らしていると、突然声をかけられる。
「春ちゃん?」
「うわっ!」
名前を呼ばれ顔を上げると私服の彼が立っていた。
「こ、こんにちは!」
「遅れてごめん。どっか行きたいとこある?」
行きたい所…
考えてなかったー!!
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