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「げ…」
顔を見るなり嫌な表情を浮かべたプラーヴァヤにエーデルが口をひくりとさせた。以前のプラーヴァヤは片目を隠していたが久々に見た彼は両目を外へ晒していた。
「あの、なんで検問なんか?」
クラロが顔を出しプラーヴァヤに聞くと言いにくそうにするもディアボルスの功績は知れ渡っている、それに自分の部隊長が信用するギルド、と結論を出し小声で話した。
「最近人間に擬態する新種のモンスターが出てきて、王都に幾度も侵入されては食い散らかして行くんだ、王がそれを対処するために検問を設けて調べてるんだ」
「どうやって見つけ出すんだよ、そのモンスター」
グロースが言えばプラーヴァヤは自分の右目を指差した。
「俺とリェーヴァヤの左目にコンタクト入れたんだ、聖職者協会に認定された病院から渡されたやつをな」
というとプラーヴァヤはグロース達の乗る馬車から離れ、髪を下ろした女騎士の元へ向かった。
「…シヤン、髪下ろしたのね」
エーデルが呟くと、馬車は王都へ入った。
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