≠1 キライ

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「な、な…!?」 目の前に、綺麗な顔した昂平の姿。 ベッドに転がったあたしの両腕を押さえ込んで、あたしの上に四つん這いで君臨する。 天井から降り注ぐ人工的な光も、今のあたしには届かない。 それほど、昂平の顔は近かった。 その綺麗な顔立ちに、息が止まりそう。 固まっているあたしに、昂平は言った。 「あずみは、赤くなったりしねーんだ」 魅惑的な声。 その囁きに、あたしは瞬時に目を見開く。 “あずみは”…って、ああ…。 そういうことね。 “他の子たちは”昂平にこんなされて、赤くなるってわけだ。 「…赤くなるわけ…ないじゃん」 顔を逸らして、冷たく言った。 何も感じないと、 赤くなんかならないと、 突っぱねる。 だって、赤く…なるなんて、昂平を好きだと言ってるよう。 そんなこと、絶対に起こらない…!
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