≠1 キライ

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そう答えたあたしを、昂平はいつものように冷たく見下ろした。 瞳の色は、今では隠した電灯のせいで、よく見えない。 その冷たい瞳には、あたしが映っているのかさえ分からない。 ただ、じっと…あたしを真下に閉じ込めて、色味のない瞳で見下ろしていた。 「お前見てると、ムカつくんだよ」 昂平の抑揚ない言葉が胸に突き刺さる。 あたしはいつも、ひっそりと暮らしている。 派手なこと、目立つようなことなんて、ひとっつもしてない。 それでも、あたしを見てるとムカつくと言うのならば、それは昂平の責任。 そんなあたしのことがキライなら、あたしのことなんて……あたしなんて、見なければいいのに…っ!! 「や…めてよ…!」 あたしは昂平に掴まれている腕をグッと揺らした。 どうせまた、こうやって笑えない意地悪をする。 …いや、意地悪なんて言えない。 これは悪質な“イジメ” どうせこうやってあたしを脅して、そして明日仲良しな“お友達”に報告する。 …そんなの、分かってる。
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