≠1 キライ

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いつまで経っても、あたしは昂平から逃げられない。 どうして昂平は あたしに構うの? そんなにキライなら、あたしのことキライだったら 無視して居ないものとして扱ってくれたらいいのに。 あたしはギュッと唇を噛みしめながら、震える拳で涙を拭った。 持ってきた鞄。 昂平に遊ばれてボロボロになった中学校の鞄。 明日で、中学を卒業するという日に…。 まさか、こんなことになるなんて…。 キライ…キライ…、大キライ…。 昂平の顔なんか見たくない…。 ギュッと涙を拭って、肩を震わせた。 こんな風に泣いたって昂平に知られたら、絶対また、からかわれるだけ。 家に帰るまでに、涙を乾かさないと。 目の赤みを消さないと。
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