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昔は、昂平の幼なじみで嬉しかった。
明るい昂平。
優しい昂平。
いつもみんなの中心にして、キラキラキラキラ輝いていた。
…でも、それがいつしか、苦手になって避けるようになっていた。
笑顔で何でも許される昂平が苦手。
昂平の言う、冗談が苦手。
ノリが悪いなって言われて、苦手。
だってあたしは、軽いノリとか冗談とか…分からないから。
キライ、キライ…大キライ…っ。
昂平なんか大キライ。
落ちる、赤い夕焼けにあたしはそっと視線を上げた。
世界が赤く染まって、あたしの瞳の色さえ隠してくれる。
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