≠1 キライ

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いつだってそう。 あたしをからかって虐め抜いて、それをいつもの仲良しメンバーで馬鹿にして面白そうに笑ってる。 嘲笑も失笑も冷笑も、馬鹿にした笑いは全て見てきた。 …いや、昂平のさっきの言葉は間違い。 本当は『なんで待ってるの?』って他の友達の前で馬鹿にした。というが正解だから。 あたしは、ギュッと唇を噛みしめる。 悔しいのは、分かっているのに待っていた自分。 いつだって昂平はやって来なかったのに、それでも命令を破れずにいた自分。 こんなことで泣かない。 涙なんか見せない。 昂平があたしをおもちゃにして、虐めて、馬鹿にするからってあたしは泣いたりしない。 そんなことして、ますます昂平の機嫌をよくしたくない。 ギュッと堪えた唇を小さく解き、あたしは背中に感じる悪魔のような男にそっと呟く。 「…どうして、いつもいつも…あたしに構うの?」 嫌みたっぷり、冷たい声を精一杯絞り出した。 何も感じない、って、どんなにイジメられたって気にしない、って、…強調するように。
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