第1章

2/17
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/45ページ
俺は中原アゲハ。昨年度の終わりから、俺が立ち上げた部活、『エンゼル部』の部長をしている。 優雅に過ぎ行く窓を見ながら、俺はこれまでの経緯を思い返していた。 今は中型の、十数人が乗れるくらいのバスで、ある場所を目指している。 今、説明した、エンゼル部のメンバーたちと、+αを含めた人数で、だ。 さて、じゃあまず、何を語ろうかというと、『エンゼル部』とはなんなのか?を話そうじゃないか。 『エンゼル部』は、俺と仲間たちが人助けをするために創った部活で、別に目標や、活動目的はない。 というか、活動自体、暇なやつらが集まって、わいわいやってるだけなんだよ、これが……。 ちゃんと活動したのは、両手で数える程度で、その内容も、迷子の猫を捜したり、忘れ物を届けたりと、実にくだらない内容のものばかり……。 ひとつだけまともなものは、部員の一人の恋路を手伝ってやったものが記憶に新しい。 そんな中で、今年の夏休み。 いや、部活動は別に強制じゃないんだが、メンバーのほとんどが受験生だし、なんか思い出を残すためになにかをしようと企てた。 そして、今。 我々は、部員たちと、学園長せんせの力を借りて、別荘へ、合宿にいくことができたのだ! 遊びにいくためにね。
/45ページ

最初のコメントを投稿しよう!