第1章

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幸いうちの部員にはそれなりにお金持ちの令嬢がいて、俗にいう、別荘なるものを借りれるようになったらしい。 持つべきものは友というか、、、。 そう思いながら、俺は少しだけ、今考えていた主の顔をチラリと見る。 「……あっ」 その声は微かに漏れた俺のちょっとした驚きの声。 そのチラリと見た目線の先には、俺が密かに想いを寄せる女の子……、今井奈々(いまいなな)がいるわけなんだが、、、。 偶然か必然か、彼女もまた、俺をチラリと見て、そのまま見つめ合う感じで目があった。 彼女はあいもかわらず、ニコッと笑い一言。 「お海が綺麗だよ、中原くん!」 「お、おう。もう少しみたいだな」 「うん! 私もお久しぶりだから、楽しみだよぉ」 そう言って、今井奈々はまた窓の外に目線を戻した。 いつもの彼女より若干テンションが高い気がする。 当の俺は、顔から火が出るくらい、顔が熱くなっているのがわかる。 きっと今井からみたら顔が真っ赤に見えたんだろうな……。 でも、今井奈々と見つめ合えちまった。 ニヤニヤしてしまう、ダメだ。
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