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幸いうちの部員にはそれなりにお金持ちの令嬢がいて、俗にいう、別荘なるものを借りれるようになったらしい。
持つべきものは友というか、、、。
そう思いながら、俺は少しだけ、今考えていた主の顔をチラリと見る。
「……あっ」
その声は微かに漏れた俺のちょっとした驚きの声。
そのチラリと見た目線の先には、俺が密かに想いを寄せる女の子……、今井奈々(いまいなな)がいるわけなんだが、、、。
偶然か必然か、彼女もまた、俺をチラリと見て、そのまま見つめ合う感じで目があった。
彼女はあいもかわらず、ニコッと笑い一言。
「お海が綺麗だよ、中原くん!」
「お、おう。もう少しみたいだな」
「うん! 私もお久しぶりだから、楽しみだよぉ」
そう言って、今井奈々はまた窓の外に目線を戻した。
いつもの彼女より若干テンションが高い気がする。
当の俺は、顔から火が出るくらい、顔が熱くなっているのがわかる。
きっと今井からみたら顔が真っ赤に見えたんだろうな……。
でも、今井奈々と見つめ合えちまった。
ニヤニヤしてしまう、ダメだ。
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