第1章

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普段何気なく生えている草花を見ていると話し掛けたくなる。 それって危ない人? いやいや…彼女は至って真面目に話し掛けてるんですよ。 この前何ブツブツ呟いてるの?と尋ねると、不思議そうにフワリと答えたんです。 「え?草花に挨拶することがそんなに変な事かな?だってだって、お水上げなきゃ萎れて枯れちゃうでしょう!でもでもきちんと世話してお水上げて話し掛けると元気になってスクスクと育つじゃない。ね?不思議じゃないでしょ?」 とケロリと答えたんです。まぁ理屈はそうですが、一々皆草花に話し掛けていたら遅刻しちゃいますよ?って茶化したら、更にフワリと笑って答えたんですよ。 「それならそれで良いじゃないの…つまらない先生のお話聞くより、草花と会話した方が地球の環境には優しいですから」 と惜しみも無く言ってのけたんですよ。 彼女は強いなと心で思いました。 変わっているのは自分だと思わせる彼女の説得力ある会話にほくそ笑みました。 世の中彼女見たい人ばかりなら幾らか幸せなのかも知れません。 「あっでも雨が降って来たら真っ先に学校へ向かいます。だって草花達は、生き物達と会話で忙しいでしょうから」 なる程…。 そう言う考え方もあるんだなと感心させられる。
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