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この二人全国レベルの腐りなのか・・・
「で、毎年、幹部は入れ替わるんだけどね、私と美緒と月姫は就任して以来、幹部から外れたことはないわ」
「それで、年に四回、幹部の集まりがあるんだけど・・・あっ、リアルでな」
「てことは、ネットでしか喋った事のない顔も声も年齢も分からない人と会うって事!それって危なくない?」
犯罪に巻き込まれる危険性もあると思うのだが・・・
「まぁ、そのへんは大丈夫。腐の掟第四条に腐っているものは紳士であるべきってあるからさ。後、この規則は初代腐の王が作った物だ」
「話は戻すけど、五年前、私達が腐り始めた時もトップは月姫だったんだ。そして、月姫は私達の憧れだった」
「で、俺達が幹部になった三年前、やっと月姫に会えるってはしゃぎながら初めての幹部集会に行った時に待ち合わせの喫茶店を開けた時・・・」
「開けた時?」
今更だけど、腐り始めて二年で幹部入りってすごいと思う。
「そこには、絶世の美女がいたの、まぁ中学生ぐらいの」
「その女の子はこう言ったんだ。初めまして、私は月姫。本名は桜埜 聖月と申します。貴女方は?ってね・・・」
「会長凄い・・・」
「それから、なんやかんやで仲良くなったの」
「なんやかんやの内容が凄く気になるけど聞かないでおくわ」
「これで、入学式を終わります」
話に夢中で気がつかなかったけど、結構時間がたっていたのね・・・
あれっ、校歌斉唱が抜けている。
おそらく、学園長や祝辞が長引いたせいであろう。
「新入生が退場します」
思考を止めて、慌てて席を立ち私達は体育館を後にした。
そして、今いるのは校舎一階の大広間。
此処に、クラスがはってある。
私のクラスは一年S組だ。
入試の成績で上から順番に、S,A,B,C,D,E組と分かれており、中間や期末テストの順位によって、クラスが上がったり下がったりする。
つまり、学年首席の私は必然的にS組という訳だ。
「梨月ー!私もS組だったよ!美緒も!」
「嘘!まさか二人がS組に入れるなんて・・・」
ちなみに、入試の結果は上位十名のみ発表される。
その中に、二人は載っていなかったのでS組に入れるか不安に思っていたのだ。
「俺達は腐っているが・・・」
「「馬鹿ではない!」」
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