目の上のコブ

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……? なんでここじゃダメなんだ?って疑問に思いながらも、とりあえず小林を追って会議室へ向かった。 俺がパタンとドアを閉めたと同時にくるっと振り返った小林。 両手をポケットにつっこみながら俺を見上げてくるその態度。 ったくこいつは変わらねーな。 “単刀直入に…”そう前置きして、 「付き合ってたらしいですね?麻衣ちゃんと…」 小林が口にした言葉に思わず唖然とした。 話ってそういう話かよ…。 仕事のことだと勝手に確信していた俺は、この会話の展開に、なぜか今日一日の苛立ちが蘇ってくる。 「主任がそう言ったのか?」 「いえ、俺がかまかけたら、耳まで真っ赤にして動揺してましたよ」 ふーん。なるほどね 麻衣の様子が変だったのはこのことか?
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