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「で、話はそれだけ？」
俺からのどんな答えを期待しているのか、小林の顔は終始うすら笑いを浮かべていた。
「前置きですよ」
“それだけなわけがない”とでも言いたいのか、今度はクックっと声を出してあざ笑う。
こいつ本気でなめてる。
『部下が出来損ないなのは上司の責任』
『部下の失態は上司の責任』
いつか、どの部長かにそう言われたのをふと思い出して、こっちまで冷笑してくる。
「付き合ってたとしたら…何？」
小林は満足気に満面の笑みを浮かべると
「麻衣ちゃん、くどいちゃってもいいですかね？」
って安気な態度を見せてくる。
「なんでそんなこといちいち俺に聞くんだよ」
「課長が麻衣ちゃんに未練があったらいけないので一応の許可を」
俺が…麻衣に未練？
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