第一章 【Hello World】

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クソゲー 一言で言っても、色々と要素はあるだろう。 バグや難易度、グラフィックやサウンド、長い長いお使いゲーム。 人によって好みは別れるが、クソゲーはなるべくしてなっているのだ。 だが物好きも中には居る。 これらの要素など気にも留めず楽しむ強者が。 今日、 そんな彼がクソゲーに出会った。 ーーーーーーー 20**年 4月25日 13:15分 「じゃあ^。バイバ#%333333」 ピコン! {~仲間NPC、ロロ(Lv.5^°)の魂が世界に散りました~} 「え!? 」 思わず声を出してしまった。 しばらく誰とも話してない声は、思ってたより掠れてた。 オートセーブのマークが点滅してる。リセットボタンも意味がないみたいだ。 散々バグと戦って、 全部のストーリーがバットエンド!? クレジットも流れないのかよ!? あり得ないだろ! 「そりゃレビューの星もゼロだよな……。 シナリオライター病んでるよ、これ。」 【New World Ending March】 通称、ネオ閻魔。キングオブクソゲー。 数多のクソゲーマー達を確実に潰すまでと言われた魔作である。 さっきまで俺がやってたのは、とあるNPCを願いが叶う丘まで連れて行くイベント。 その彼(ロロって名前らしい)を見つけるまでに一時間はかかった。 なぜならこのゲームはオープンワールドで、しかもNPCはランダムに動くという謎仕様。 そして彼の願いを叶えるとこで、バグってしまった……。 ……てゆうか、バイバイとか言ってたな。はぁ… 徹夜独特の盛り上がりもすっかり落ち込んでしまった。 今日はもう寝ようかな。 昼だけど……。 寝るときって、妄想するよね。 ……いや、真面目に あそこで俺だったら絶対あーするわ とか こういうプレイもありじゃない? とか はー、チートがあればなー、はー とかね、結局想像でハーレムを築いた所で寝ちゃってる、みたいな。 あいもかわらず、そうやって寝たはずなんですよ。
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