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「へへっ…」
「…やべ。ちょっと離れろ」
「?」
「久しぶりすぎて…押し倒しそう」
「ちょっ…!」
「しかたねぇだろ。飢えてたんだし…お前に」
「…もぉぉ」
ソファにゆっくりと身体を倒して、ゆっくりと彼女の唇を味わおうと思った矢先…
「あ、泣いてる」
「俺が…連れてくる」
こうしてお預けをこれから何度も食らうことになるっていうことに俺はまだ気づいちゃいなかった。
でも、こうして俺と彼女と小さな彼女との日常が、俺の【当たり前】が増えていく。
大きな声で泣きじゃくる美琴を抱き上げながら
「…ぱぱでちゅよ」
って。
話しかけたのは、俺と娘だけの秘密だ。
~おしまい~
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