第1章

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なんでも言えるやつが一人もいなかった俺にとっては翔の存在は大きかった。 翔に言われた一言で俺は‘友達‘という存在を始めて知った。 杏もうすうす俺のことには気がついていたみたいで翔の話を聞いて安心していた。 だけど予想外のことはすぐに起こった。 杏が翔のこと好きになった。 end ?杏 Side?1 私の名前は木村杏。 真とは双子。 そして翔君のことが好き。 翔君はすごくかっこいい。勉強できるし、スポーツ万能。そのうえルックスもアイドルにいそうなくらい!噂では芸能事務所からのスカウトも何回か来たことがあるらしい。 でも一番好きなのは翔君の優しい性格。だから勉強できなくてもスポーツできなくてもルックスがダメだろうが私にとって関係ない。 翔君のおかげで真は変わった。中学以来ずっと翔君と一緒にいる。 翔君のことを好きな女子は中学でも高校でもたくさんいた。 そのたびに翔君を紹介してほしいと言われる。 そしてそのたびになんらかの理由を使って断り続けてきた結果。私の周りには中学の時の友達と同じクラスのあいさつ程度しか交わさない友達しかできなかった。 高校に入ってからも翔君は何度も告白されている。だけどそのたびに‘興味がない‘ 興味がないってことは私にも可能性がないってこと。だけどほかの女子よりかは可能性があると思っている。 今翔君と勉強しているのも一つの作戦の結果。もちろん真に留年されるのがいやっていうのもおおいにある。 真が家出てくの見て翔君のところに行くのだと分かった。でもここで真を止めたら翔君に会えない。だから真が家出てしばらくしてから私も家を出た。そして図書館で真を追い出し翔君と二人きりのこの状況! 私はこの空間が大好き。 学校では翔君の傍には真がずっといるし私が翔君と二人きりになると翔君と別れた時に女子に悪口言われている。そんなことはあまり気にしていないけど翔君は真に聞いたらしい。でも、翔君がそこに入ったらもっとひどくなるだろうって翔君はわかってるから知らないふりしてくれてる。けど、やっぱり気にしていてくれてて最近は学校ではあまり私には近づいてこない。私はてっきり翔君に嫌われたのかと思った。でも家に来てくれた時はちゃんと私と話してくれてる。翔君が気を使ってくれていること真に聞いたときはすっごく嬉しかった。そのおかげか最近は悪口を言われることも少なくなった。
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