第1章

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「どうせなら俺が修行相手になってやろうか?」 「「えっ?」」 俺の声とみんなの声がリンクする。 「要がそんなことするなんて珍しいわね」 「龍の代わりにはなれない。でも、役にはたつだろ?」 「お、お願いします!!」 俺は要に深く頭を下げた。 「まぁその前にまた行ったほうがいいんじゃないか?」 「行く?」 「翔君の友達さんの所!」 「そう、だな・・・」 なんて話せばいいんだろう。みんなとはもう会えないとでも話すんだろうか・・・ 「光、頼める?」 「わかった」 その声と同時に俺はみんなの所へ行った。 「翔・・・」 家の前に着くと真がいた。 「真・・・」 間に気まずい空気が流れる。あの日以来真とはちゃんと話せてなかった。 「なんか・・・あったか?」 「うん。俺、もうここでは一緒に住めない」 真はそれを知っていたようにうつむいた。 「そっか」 「何も言わないのか」 「なんかわかってた。多分翔はもうこっちにはこないって。こっちのことは心配すんな」 うつむいているせいで真の表情が分からない。でもこんなに暗い真は初めてだった。 「愛と杏はいる?」 「いいよ。俺が言っておく。翔も言いにくいだろ」 「そっか」 もしかしたら真は俺のこと怒ってるのかもしれない。 「ごめん・・・」 俺は来た道を戻った。 ?真 Side? やっぱり翔は俺たちとは違うんだな。翔はずっと俺と一緒にいてくれたけどどこか違った。俺をみてるんじゃなくて俺の後ろをずっとみとるような感じはしていた。 でも 俺だってずっとこのままでいる気はない。このまま翔に守られてるような生活送る気はないんだ。 俺だって。翔んとこ行くから end ?????????? 「お願いします!」 「そんなにかしこまるな。龍がどんな修行方法したかは大体俺の時と同じだと思うからひたすら攻撃するぞ」 「は、はい!」 龍の時は能力が分かってたけど要さんの能力はまだ知らない。どんな攻撃だ・・・? 俺は相手の構えに注意していた。すると要さんは一瞬にして間合いを詰めた。驚く暇もなく要さんの拳が俺に向かってくる。当たると思ったら体にあたる寸前に拳ではない力によって俺の体は宙に舞った。 「っつぅ・・・」 「相手を観察するのはいいけど、自分の身を守ること忘れてるぞ」
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