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大広間には7人が集まっていた。
「皆席につけ」
マスターの一言で一人以外全員が席に着いた。
「明日王室に襲撃する」
その一言で部屋の中に緊迫した空気が奔る。
「その前に」
マスターはこちらを見た。
「えっと、彼が新人君の一宮翔君。とりあえず僕の第1隊で預かるから」
龍がそういった。
「とりあえず一人ひとり紹介だけでもしたいんだけど」
龍は唯一席に座っていない人物を見た。最初からずっとマスターのそばにいた女だ。女はずっとかぶっていたマントのフードをとる。
「光です。マスター側近兼第2隊隊長。15」
短い髪に無表情。感情の欠片も見つけられなかった。最後のは年齢だろう。俺より年下なのに大人びて見えた。
「私は岬。第4隊隊長で20よ。よろしく?」
岬さんはモデルなんじゃないかと疑うほど美形だった。茶色の髪が背まで伸び、口を開けるたびにきれいな髪が揺れる。
「俺は要。第5隊隊長で岬と同じ20歳」
要さんもモデルのように美形だった。茶色い髪や顔もどこか岬さんと似ている雰囲気があった。
「私の名前はメイだよ。気軽にメイって呼んでね!第6隊隊長。年は17」
最後の子は俺と同い年だったこともあってか少し親近感が湧いた。茶色のショートカットに大きい瞳がとても印象的だった。
「ここには幹部しか集まらないからこのメンバーだけは覚えておいてね」
「隊って何?」
「龍さん、教えてないの?」
「いや、どうせ僕の隊に来るから言わなくてもいいかなって。それとも光は自分の隊にほしかった?」
「私の所は能力が合わないでしょ」
「で、隊っていうのはまた後で教えるよ」
龍は一通りの紹介を終えマスターのほうを見た。
「集まってもらったのは明日の計画についてだ。行くメンバーとしてはこの部屋に集まってもらった者たちで行く。龍。覚醒はしたか?」
「一応ちゃんと戦えるようにはしたんだけど覚醒はしてないよ。まぁ新しい力っぽいのは目覚めたけど」
「珍しいですね!龍さんが相手になって覚醒しないなんて。いつも1日。2日あったら絶対覚醒してたのに。っていうか新しい力ってなんですか!?」」
メイが目を輝かせる。
「だったらこの計画すべて龍に任せる。一番翔のことを理解している者が決めたほうがいいだろう。頼んだぞ」
マスターはそう言った。次にマスターを見た時はもうそこにはいなかった。
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