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「じゃあ僕が決めるよ。僕と少年君と光で少年君の妹を助け出す。岬と要とメイは裏口から‘E‘の所まで行って。僕たちは後で追う」
「‘E‘は殺しちゃってもいいの??」
「相変わらず岬ちゃんえぐいよね。殺していいんだけど、多分‘E‘に会う前に‘あいつら‘が出てくるからね」
その一言で部屋の空気が変わった。何か重たい空気が部屋を支配する。
「じゃあ後は任せたよ。ってことで解散。少年君は僕についてきてね」
龍はこの場を無理やり終わらせると部屋を後にした。
「龍!あんなんでいいのか?もっと詳細に決めたほうが・・・」
「大丈夫だよ。どうせ作戦練っても関係ないから」
「関係ない?」
「途中で邪魔が入るからね。‘あいつら‘が出てこないことは絶対ないから」
‘あいつら‘って誰なんだろう。でも龍が詳しく言わないってことはあまり俺にはいいたくないんだろう。‘あいつら‘という言葉を出しただけで龍の顔は曇る。寂しそうな表情になる。さっきもそうだった。全員が表情を崩していた。
「で、隊のことなんだけど。隊っていうのは簡単に言うと能力者のグループだね。僕は第1隊隊長。第1隊は戦闘部隊。しばらく君には第1隊にいてもらうよ。大体1隊に5,6人しかいないんだけどね。あまり戦いたいっていう人もいないしね」
「戦うことが目的なのか?」
「戦うっていうか‘上‘でいう警察のことだね。まぁ地下帝国はあまり事件的なことは起こらないから人数も必要ないけど」
警察、か。
「じゃあ、俺は明日が終わったらどうするんだ?」
「それは少年君の自由だよ」
‘少年君‘か。新しい力も出たのにまだ認めてもらえてないんだな。
「ここが第1隊舎室。第1隊のメンバーはここに集まるからね。まぁ今後どうなるかわからないけど一応紹介しておくね」
バン!!!
勢いよく隊舎室のドアが開いた。
「お兄ちゃん!お帰りなさい!!」
また随分と幼い女の子が龍に抱き着いた。
「あ、あれ?どうして君がいるのかな?」
「お兄ちゃんが来るからです!!・・・そっちの子だれ?」
俺を見てキョトンとした顔をする。
「一宮翔君。明日だけの臨時第1隊員だよ」
「じゃあ私も臨時する!」
「ダメ。早く戻って」
「しょうがないなぁ?じゃあ明日も来るね」
そういって駆けていった。
「あの子は?」
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