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「わかんない・・・。
でも、己一の事を好きになった事は嘘じゃないから・・・。」
本音を濁し上っ面の事実だけ告げる。
これは己一に対する精一杯の優しさ。
わずかな間だけど一緒に過ごした人だから。
やっぱり傷付けてしまうような言葉を告げる事はそうしてもできなかった。
「嘘だ・・・。」
「えっ・・・、いや・・・。」
「本当の事を言ってよ。
どんな事を言われようと、俺は笑美を咎めたりしないからさ・・・。」
「己一・・・。」
己一は悲しい表情を浮かべたままフフッを笑い、私の本音を見抜いているかのように諦めが大部分を占める感情を顕にしながらこう続けた。
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