第1話

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今、目の前では何日か振りに食事を与えられた獣のような勢いで(とは言え、一応食器は使っている)葦華が朝食と言う名の昼食をがっついている。 父は相変わらずテレビを見ている。 僕は、そう言えば結局「市民英雄法」の内容を知ることは出来なかったな、まあ、夕方のニュースでもまたやるだろうなどと考えながら獣、もとい葦華の食事が終わるのを待った。 「ふぅ、落ち着いたー」 間もなく食事は終わった。 カレー三皿、サラダ五杯、唐揚げ二十七個を平らげて、「お腹いっぱい」でなく「落ち着いた」なのだ。 お前の胃袋は宇宙なのか? 「いやぁ、空腹過ぎて倒れるかと思ったよ~。空腹絶倒だね!!」 「お前の言葉の勘違いにはいつも抱腹絶倒しそうだよ…」 葦華は?マークを浮かべた顔をしている。 恐ろしい事に恐らく自分の勘違いに気付いていない。 て言うか抱腹絶倒くらいなら中学で習わないか? 「…で、話を戻すけど」 「しつこい男は嫌われるよ?」 誰のためにしつこくしてると思ってるんだ。 お前がこのまま自堕落な生活してたらいずれ困るからだろうが。 あと、笑ってるな父。 本来これはあんたがやることだ。
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