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その光景に敵も驚いたようで、二撃目が僅かに遅れる。
そのロスの間を大悟が走っていた。
斬撃が振るわれる直前、大悟は僕を抱えて転がる。
「止めてくれ。こいつは俺の親友だ。」
起き上がった大悟は剣を振るった相手、チェーンメイルを身にまとった女性、に手のひらを向けて叫んだ。
「それども手を出そうってんなら、容赦はしないぞ。」
「…いや、命の恩人の知り合いならたとえ魔族だろうが手は出さない。」
「すまない。」
「謝るのは私の方だ。大事な友人を傷つけてしまってすまない。正直殺されたって文句の言えないことをしてしまったんだ。罰はどんなことでも従うよ。」
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