はじめまして、村人さん

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これで僕も大悟に少し追いつけた気がして、うれしかった。 「えへへ、これで大悟に近づけたかな?」 「ああ、俺たちはいつも隣に並んでいるよ。」 …大悟はそう言ってくれるけど、やっぱり僕はまだ引っ張ってもらっていると思う。 だから、この世界では僕が引っ張っていきたい。 スタートダッシュは少し遅れちゃたけど、今から逆転していこう。 「ソルさんも手伝ってくれて、ありがとう。」 「いや、私は何もしてないよ。その、私には読むことのできない摩訶不思議な本のおかげだろう。」 「ううん、僕のためにいろいろと考えてくれたんだから、感謝してるよ。」 「?罪悪感があるからな。」 「うん?」 「いや、何でもない。」 ソルさんが、ぼそぼそと何か言っていたようだが、聞き取れなかった。
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