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道をしばらく歩いていると、不意に大悟が立ち止った。
「どうしたの?」
おんぶしてもらっている僕からは顔が見えないが、体が少しこわばっているのを感じる。
「前から馬が走る音が聞こえた。」
その短い言葉でソルさんは何か感じ取ったみたいで、一気に険しい顔になる。
僕だけが話についていけない。
「私には聞こえないが、ダイゴには聞こえているのか?」
「ばっちりだ。奴ら、まっすぐこっちに向かってきてるぜ。このままだと鉢合わせになっちまう。」
「ううむ、ここは一度隠れてやり過ごすか。」
「祐理も調子悪そうだし戦わずに済めばいいんだけどな。」
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