そして一年が経つ

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…白弥さんの特訓でボディタッチが増えてるのは気のせいだと思いたい。 さて、今日は引っ越しである。魔王が目覚めたおかげで魔族狩りが人間たちの間で広まっているためだ。 荷物はでっかい牛が引く荷車の後ろに詰め込み、僕たちは前側についている座席に座った。 最後に白弥さんが荷物のチェックをし、僕も手荷物を確認する。 「荷物はすべて持ったかい?家は粉々にして跡が残らないようにするから忘れ物があっても戻らないからね。」 「はい、大丈夫です。もともと大切なものはほとんどありませんし、食料はしっかり積んでます。」 「夜々もいいかな?何やらたくさん積んでたみたいだけど、積み残しはないかい?」 「ええ、いいわよぉ。あなたとの思い出の品をすべて積み込むのは骨が折れましたがなんとか乗りましたわぁ。」
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