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「……じゃ。今日は飲みに行くぞ。」
ダンボールに封をしてから私は慶に言った
「えっ」
「ほら早く!行くよ!」
「え、いや、ちょ、」
慶を引っ張り、無理やり立たせる
「じゃ、今までお世話になりましたくそじじい」
「今までお疲れくそガキ。
後俺はまだピチピチの48歳だ。」
長友警視正に挨拶を済まし、私は慶を引っ張って刑事部を出た。
「あ、え、えっと、お疲れ様でした!お先に失礼します!」
扉を閉める直前に慶も挨拶をした。
「あんなくそじじいにお疲れ様とか言わなくていいのに」
「ダメだよ!上司なんだから挨拶はしないと!」
「…はぁ」
エレベーターのボタンを押し、待つ。
「あの…そろそろ手を離してほしいなー…なんて…」
慶が恐る恐る聞いてくる
「だめ。あんた逃げるでしょ」
「に、逃げないってば!」
ポーン、と音がしてエレベーターの扉が開いた
「さーてと、今日はどこに飲みに行こうかなー」
B1のボタンを押し、ドアが閉まる
「朝までコースですか……俺明日も仕事が…」
「私だって明日からダストで仕事よ」
「じゃ、じゃあ飲みはナシで――」
「却下」
「えー…」
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