念願の高校生

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「魔力の量なんて関係ない。それをどれだけ活かせるかは個人の技量だ。少ない魔力しかない者でも、使いようには魔力の多い者にだって勝つ事は出来る。お前たちみたいな自惚れている連中が、いずれ痛い目に合うのだ」 何人かが刀野さんの言葉に眉間にシワを寄せたが、それで怯まなかった奴もいる。そいつらはすぐにこう返してきた。 「さすがは『勇者パーティー育成施設』の卒業生なだけはあるな、言う事が違うぜ」 (勇者?) ピクンと耳が反応し、額に変な力が籠った気がした。 「そりゃあお前は魔力なんてなくても単純な戦闘技術があるから俺らよりも強いかもなぁ。でもそれって俺らの魔力量と同じでやっぱり才能だろ?お前こそ他のクラスメイト共を見下してんじゃねぇのか?『私はみんなとは違う』って思ってんだろ?」 「なっ…!?わ、私はそんな事一度も…」 「慌てすぎだし、もしかして図星だった?ごめんね刀野ちゃん許してー」 「ッ…!」 刀野さんが拳を握った。その拳が震えているのを俺は見逃さなかった。 「お、お喋りはそこまでです。皆さん今がなんの時間かわかっていますか?」 「はーいすみませんでしたー」 福吉先生が止めに入り、すぐに撤退していく6組の連中。先生に対してまであの舐め腐った態度はどうかと思うぞ、いやマジで。
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