念願の高校生

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「…真代」 一安心した矢先、真剣な表情で話しかけてきたのは刀野さんだ。 「何?」 「………一つ、聞きたい事があるんだが、いいか?」 「いいけど?」 刀野さんは俺の二つの目に、鋭さすら含んだ眼差しを真っ直ぐに向け、 「…黒魔法が発動できるのは上級の魔族が殆ど。人間が発動させた例は極めて少ない。…いや、もしかしたらないのかもしれない」 「………」 「一体どうやって黒魔法を使えるようになったんだ?誰からそれを教わったんだ?よければ教えて欲しい」 「……………」 …人間って、そんなに黒魔法使えないの…? 確かに一般的な魔法が含まれる白魔法と、属性が闇オンリーの黒魔法では魔法の発動方法が全く違う………んだけど、そうなの?他の人たちは黒魔法使えないの? まずいなこりゃ、なんかないか、怪しまれない理由…! 「…………………………………………………、偶然、かな?」 「………………」 …苦しいッ!苦しすぎるッ!言った自分でもわかるくらいに苦しいぞこの理由は!つーか理由になってないぞこれ! 「たっ、たまたま出来たんだ、ホントに!普通の魔法を使う時とは違った魔力の練り方をしたら、ホントにたまたま発動出来て…!」 信憑性なんて皆無だが、なんとか納得してもらえないだろうかッ…つーか納得してくださいおねがいしますッ!
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