第1章

4/14
前へ
/14ページ
次へ
6月ー。 梅雨の時期になった。 運動会も終わってみんなダラダラしている。 今日は昼休みに心春ちゃんに呼び出された。 「美穂ちゃんって本当に奏空君と付き合ってないの?」 心春ちゃんが真剣な顔で言った。 「な、何いきなり!?」 「もう言うけど、心春奏空君のこと好きだから。」 「えっ!?」 私は絶句した。 私は、奏空君と交換日記をしているので聞いてみた。 ”奏空君は、心春ちゃんのことどう思ってる?” ”どう思ってるって、ただの幼馴染だよ。” ”じゃぁ他に好きな人でもいるの?” ”うん” ”何年生?” ”6年” 6年と言われた瞬間心が弾んだ。 私は交換日記をもとにいろいろ聞いてみた。 ”友達から聞いたんだけど奏空君前5年生と付き合ってたって聞いたけど本当?” ”うん。本当。” その瞬間、私の背中に漬物の石がのっかてきた気がした。 ”今もその子と付き合ってるの?” ”いや、俺この前言ったじゃん、好きな人は6年生にいるって、ってかその人とはもう別れてるし。” その言葉で漬物石が砕けたような気がした。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加