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『その日はいつも通りの日のはずだった。』
暖かい日差しが差し込む中、
俺、架上 楼(カガミ ロウ)は、目を覚ました。
「・・・ふはぁ、今日はいい目覚め・・・って、8時!?」
やっべぇ!飯食ってる暇もないっ!遅刻する! いつもなら目覚まし時計がとっくに鳴ってるはずなのに・・・って、壊れてるし。
うわぁサイアク。
朝っぱらからついてない日だ。
気が滅入りそうになりながらも、俺は学校に行く準備を急いだ。
「行ってきます!」
ついてない日はとことんついてない。
今日は、それをとことん痛感する日だった。
なぜか、雨が降ったわけでもないのに水たまりがあって、足を思い切り突っ込んでしまったり、
なぜか、空からバナナの皮が降ってきたり…。
てかバナナの皮ってなんだよ。こっちは飯すらも食ってないのに、ふざけんな。
皮じゃなくて実を寄越せ。実を。
「・・・もうさんざんだ。寝たい。」
ああ、神よ。俺が何したってんだ。
ふざけんな!
なんてぶつくさと神に対して八つ当たりという名の文句をたれながら、俺はいつもの道を歩いていた。
キキィィイイイーーー!
「え。」
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