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面会室は、真ん中を透明な壁で分断された部屋だった。
調度品といえるものはもちろんなく、パイプ椅子が壁を間に挟んで向かい合うように置かれている以外には、部屋の隅に簡素な机があるだけだ。その机の上には小さなノートパソコンが置かれている。
壁はコンクリートの打ちっぱなしで、目を凝らしてよく見てみると、ところどころヒビが入っている。部屋を照らす蛍光灯は、部屋全体を照らすには不十分に思えた。弱い光が頼りない。
パイプ椅子は俺が座ると音をたてた。
透明な壁の向こう側はこちら側とほとんど変わらない様子だが、俺にはまるで別世界に見える。俺は向こう側から切り離された存在なのだ。そう思えた。
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